これまでの活動⑦ 2020.1.11-12

第5弾のワークショップに先立ちまして、11日〜12日にかけてプロジェクトのメンバー7人であまづらの実験してきました。

すでにご存知の方も多いかと思いますが、甘葛煎とは平安時代に薫物の材料としても使われていた甘味料のことで、あまづらというブドウ科のツタの樹液を煮詰めて作ります。

糖度が高まるという厳冬期、しかも樹液量が多くなる満月の日という絶好のタイミングだった先週11日〜12日、JA平泉倉庫裏で合計11.7キロのあまづらを採取!

続いて、ふた通りの方法で樹液を取り出します。

①あまづらフーフー

10センチほどの長さに切り出したあまづらをストローのように咥え、思い切り吹きます!!

思いの外、肺活量が必要な作業です😵

直径2~3センチくらいまでの太さのあまづらはフーフーで樹液を取り出しました。

②あまづらブンブン

ツタの一端に電動ドリルで穴を開け、ビニールひもを通して、一端にビニール袋をつけて振り回します!!

男性陣が大活躍でした!

ツタが太ければ太いほど、地面に近い部分であればあるほど樹液の量が多い傾向がありました。

採取できた樹液の量は約420ミリリットル!糖度は21.4度でした。

サラシで濾してからコトコトと煮詰めると32分後にはとろりとした蜜状に。

一端冷やして、再度加熱すると最終的な糖度は80.3度になりました。

甘葛煎の完成です!

鍋の底にくっついた物をスプーンで集めて

舐めてみると、なんとも上品で、儚く消える甘さ。

朝10時から始めて、出来上がったのが午後5時・・・

労力と時間をかけて作った甘葛煎を一滴も漏らすまいと味わいました。

美味しいものがいくらでも手に入る現代、こんなに苦労して何かを作り、ひとくちひとくち味わって食べるのはなかなか無い経験かもしれません✨

また、身近なところに生えているあまづらが貴重な甘味料になると知ったらいたるところに資源があることに気づき、町を見る目が変わってきます。

平泉のかをり創造プロジェクト

ー香りにのせて、伝えたい。平泉ー 平安時代の平泉で使われていたと推定される「香り」の再現や 地域で採れる鉱植物を香料として使用できるよう研究を行なっています。 2021年、平泉世界遺産登録10周年に合わせ平泉のかをり文香および名刺香を製作いたしました。 皆様に“平泉”知っていただくをきっかけになるような活動をしてまいります。